って意外と睫毛長いんやね」


「意外にとか酷くないですか?」


「それはすまんの」


「反省してないでしょ・・・」


「プリッ」






































俺の部屋で雑誌を読んでいる彼女





さっきからずーっとその調子じゃ


俺としてはつまらんにも程があるぜよ・・





「なぁ


「何?」


「暇」


「ふ〜ん」





は雑誌に目を向けたまま適当な返事をした


なんじゃ、俺は雑誌に負けたんか?


皮肉なモンじゃな





学校帰りに直接来たから制服のままである


スカートからすらりとのびた白い足


すべるようにさらさらの黒髪


化粧気のない小さめの顔


それに・・





って意外と睫毛長いんやね」


「意外にとか酷くないですか?」


「それはすまんの」


「反省してないでしょ・・・」


「プリッ」





そう言っては足をのばした長座の体勢から膝を曲げて体操座りになった


そのせいでスカートが捲れ上がって下着が見えるようになった


今日はピンクなんか


ヤバイのぉ・・・理性とびそうじゃ


いつもなら速攻襲ってその気にさせるんじゃが・・どうしたもんかのぉ





は雑誌を読み終わったのか、それを元の場所に戻した


俺の方に近づいてきたかと思えば、じぃーっと顔を見てきた


そんなに近づくと食べてしまうぜよ?





「ていうか、雅治の方が睫毛長いと思うんだけど」


「そうか?」





が見てたんは睫毛やったんか?


十分も長いと思うんやけど・・





「うん、男のくせに・・・・まるで誘ってるみたい」


「どういう意味じゃ?」


「流し目とか絶対綺麗」


「俺はの存在自体誘ってるみたいなんじゃけどな」


「羨ましいよ」





スルーか?





「う〜!何か今日は疲れたな〜」





は床にごろんと横になった


俺の目の前で・・


もう我慢の限界じゃ・・





「ちょっ!え!?何、雅治!」


「好きじゃよ、


「そんなの知って・・・・」





俺はの上に覆い被さって、台詞を遮るように唇を奪った


好きな奴を前にして自分をコントロールできんくなるとは・・


俺もまだまだやね


流石の詐欺師も誘惑には勝てないってか?


まぁ、弱みの一つや二つ持ってるってのも、いいんかもしれんのぉ


、今日は覚悟しんしゃい




一輪の華に舞う・・


まるで蝶のよう・・







END.




あとがき

『silent star』の跡部未菜サマの企画に提出。

参加させていただきありがとうございました。

読んでくださった方もありがとうございました。