「さん、本当に行ってしまわれるのですね」
「何?今更。淋しくなった?」
「そりゃ淋しいっスよ!先輩がいなくなるなんて…俺もついていきたいっス!」
「ダメだよ赤也。幸村に怒られるよ」
「は僕を何だと思ってるの?」
「ゴメンって幸村。だから睨まないでよ」
「だががいなくなると赤也がな…」
「まぁ頑張ってよ。たまには遊びにくるからさ」
「あぁまかせておけ。たるんだヤツは俺が裏拳で叩きなおしておく」
「ほどほどにねー」
「ククク…真田にほどほどなんて通じんぜよ」
「それはそっか。頭かたいもんねー真田は」
「何だと!?」
「てかさぁ…ジャッカルはー?最後に頑張れよーぐらい言っときたかったのに」
「、そこはちゃんとブン太はって聞いたほうがいいよ」
「…え?」
「もーっ最後ぐらい正直になりましょーよ先輩!」
「は!?」
「みんな知っているぞ」
「知らないといえば真田君と本人ぐらいなものです」
「ピヨ」
「だっ…だから何の話よみんな」
「まったく…は正直じゃないな。……赤也」
「ういっス。ジャッカル先ぱーい!!!」
大きな声で叫ぶ赤也。
「おう…」
「あ、ジャッカル?」
つーかなんて野生的な登場……!!
「と…ブン太」
「ついでみたいな言い方すんなよ」
「いや…だって」
「ちょっと…いいか…?」
「…よくない…もう行かなきゃいけない時間。遅いんだよブン太は」
「はぁ?来てやっただけマシだと思えよ」
「………」
「何か言えっての。…まぁいーか、ちょっとみんなはずしてくんねー?」
「え、まだお別れすんでないんだけど」
「知るかよ。こっちのほうが大事なんだって」
「ジャッカルとのお別れよりも?」
「当然だろい。…、左手出してみ」
「お菓子は持ってないよ?」
「ちげーよ。ほら、手出せ」
「ん」
「右じゃねぇ左」
「どっちだっていーじゃんか」
「よくねぇ」
「…ったく…わがまま」
「自己中よりマシだろい」
「誰が自己中ー……え…?」
「どーだよ、俺とおそろい」
「…あ…あんた意味分かってやってんの!?ココ薬指なんだけど!!!」
「わかってるに決まってんだろい。じゃなきゃ誰がこんなことするんだよ」
「だっ…でっ…」
「好きだって言ってんだよ、お前はどうなんだよ」
「………す…き」
「顔赤いぜい」
「うるっさいなしょうがないでしょ!?」
「この指輪に約束するからちゃんと聞いとけよ!一回しか言わねぇからな!」
「…うん」
「俺は、を一生愛し、守り続けることを約束します」
「………」
「聞いてたよな?」
「…ばか」
「なんでだよ!」
「あたしらまだ中学生だよ!?」
「そうだぜい?」
「…一生なんて分かんないじゃん」
「わかんねーの?俺はが昔っから大好きだぜい?」
「…あたしも…だけ…ど…」
「だったら大丈夫だろい?はやめのプロポーズだとでも思えよ」
「…知らないからね…?」
「おう」
「じゃあこの指輪は俺達の約束の形だから、失くすんじゃねぇぞ!」
「わかってるよーだ」
約束の形
私もあなたを一生かけて愛します